7月、夏!ということでお気に入りの夏映画の紹介。夏って他の季節に比べて「何か特別な思い出作らないと」って気分になりがちなんだけど、私的には夏に観る映画とか読む本も思い出になるなっていつも感じてて。夏の暑い日に観た/読んだなあ、とかって結構ちゃんと覚えてたりするし、特別な感情を作品に抱いてたりする。なので、誰かの思い出の1本になれば良いなと思って今日の記事を書きます。
「スタンド・バイ・ミー」
(Netflix)
ど定番なんだけど、やっぱりこれは外せない。12歳の仲良し少年4人が死体を探しに行くお話。今日久々にn回目の鑑賞したけど、観るたびに感想が変わっていってる気がする。もうちょっと年重ねて観るともっと響くんだろうな。
小学生の頃って、学歴とか家庭環境とか関係なく皆と遊べるのに、中学高校と進むにつれて、昔仲良かった人とは疎遠になったりする。12歳ってまだ何にでもなれる年だけど、育った家庭等でもうその後の人生はぼんやり決まってて、もちろんそこから抜け出せる人もいれば、ずっと縛られたままの人もいる。そういったやるせなさを描いてるという点で、この映画はある意味すごく残酷だなと思うんだけど、でも彼らが死体探しをする夏の2日間は、そういった惨さのようなものを全て覆い隠しはしなくともしっかり忘れさせてくれる時間。今ある友情も夏も永遠には続かない。“一瞬”の美しさを切り取ってるからこそ、この映画は尊いんだろうなと思います。
80年代特有のざらっとした映像の質感も良い。いろんな作品に影響を与えている名作。
(Amazon Prime Video)
「スタンド・バイ・ミー」に絶対影響を受けてると言い切れる作品。4人の少年が主人公で、舞台も80年代。こちらは近所で起きた殺人事件の犯人を捕まえようと男の子たちが奮闘する映画。
これは本当に良い。ジュブナイル x スリラー。男の子たちが可愛い~とか思って観てると、最後ショックを受けすぎるくらいしっかりスリラー。ホラー/スリラー映画好きとしてはこの結末は500億点、ぬるい展開にしなかったことをめちゃくちゃ評価したい(誰)。
スマホやパソコンを駆使してあれこれ調べる現代の映画も大好きだけど、画像みたいに双眼鏡で見張ったり、本をめくりまくって情報を集めたり、80年代ならではのアナログな方法で進めていく証拠集めが面白い。かなりおすすめな映画です。絶対夏に観てほしい。
(Amazon Prime Video)
この作品は男の子3人だけど、やっぱり同じく「スタンド・バイ・ミー」ぽさがある。それぞれ悩みを抱えた少年たちが森の中に自分たちで家を建てそこで暮らす。早く大人になりたくて、でもまだなりきれない。そんな子供と大人の狭間のほんの短い期間を爽やかに、ほんのり苦く描いた映画。
3本男の子たちが主人公の映画を紹介したけど、こうやってみるとやっぱり少年と夏は相性が良いんだろうか。女の子4人組とかってなかなかない気がする、女の子って小さい頃からませてるからなあ、いい意味でのおバカ感とか純粋さは少年の方がハマりやすいのかな。高校生の女の子が主人公のおバカ映画は最近増えてるけどね、「ブックスマート」とか、最近見た「ネバー・ゴーイン・バック」とか観る人をかなり選ぶであろう品の無さだった笑。でもどれも、子ども/ティーン時代って短いからこそ愛おしいなあ、って思わせてくれるから良い。
(Netflix)
フランスのサメ映画。私、水の映像が何故か昔から苦手で。これは単純にすごく恐怖を感じた映画だったので、夏におすすめだなと思って挙げました。冷える。映画冒頭に、
“生き残るのは
最も強い者でも
最も賢い者でもない
変化する者である”
っていうダーウィンの言葉がテロップで出るんだけど、この言葉が全てを表してる。海にいたはずのサメがセーヌ川に出現。体の機能を変化させて、どんな環境にでも適応できるように進化をして生き続ける。ありそうな話で怖い。映画内ではパリで行われるトライアスロンの国際大会がぶっ壊されるんだけど、オリンピックを目前に控えたフランスが素敵な街並みを破壊させる映画を公開したのは面白いなと思いました。私がよく観てる映画系youtuberの沖田遊戯さんの感想動画もなるほど、ってなる情報多かったからこちらも是非。
言語化が上手くていつも引き込まれたように観ちゃうお気に入りチャンネル。
「とらわれて夏」
(Netflix)
全てがツボな夏映画。13歳のヘンリーは、母アデルと買い物に行った先で脱獄犯のフランクに出会い、自宅に匿うよう強要される。危害は加えないと約束したフランクは、家事を手伝い、ヘンリーに野球を教え、次第に3人は家族のようになっていく。
原題は「labor day」なんだけど、「とらわれて夏」っていう邦題上手いなあと思いました。脱獄犯にある意味で“とらわれた”お話だし、恋したら/慕ったらいけない相手に気持ちを“とらわれた”とも取れるし、いろんな意味でこの言葉を解釈できる、すごくおしゃれ。英単語だとcapture、になるかな。身体的に捕らわれ、心も魅了され、みたいな意味。
私のお気に入りには、3人でピーチパイを作るシーン。台詞はほとんどないシーンだったと思うけど、だからこそ素敵だった。アデルとフランクが距離を縮めていく様子は、すごくセクシーなんだけど、変に下品にならず、きちんとファミリー映画としても成り立っているのが良い。何よりエンディングが大好きだった。大体結末は予想つくと思うけど、それに捻りを加えた終わり方で、寂しくならない。幸せな気分になりたい人は観てほしい。脱獄犯との生活なので、もちろんスリルもある。いろんなどきどきを味わえる1本。
以上、私おすすめの夏映画でした。「夏 おすすめ 映画」とかで検索すると、大体決まったものしか出て来なくてがっかりしちゃうから(笑)、普段からいろいろアンテナ張って、いろいろ観て、夏に向けて自分なりのお気に入りをストックしていくのが私的に一番自分に合ってるなと思う。1年かけて夏に合う作品を探し続けてるみたいなところある、私。夏って特別なんだよなあ、何でだろう。昔は誕生日月だし、夏休みあるし、で好きだったっていうのもある気がするけど、今も変わらず好き。暑すぎるのはもちろんしんどいけど、でもそれでも夏ってだけで毎日嬉しい。生きてる!ってなる(笑)前読んだ本の中に、「夏は寂しくならないからいい」というようなことが書いてて、これも私が夏を好きな理由の1つかなあと思いました。寒いと寂しさが増す感じがする。ずっとは続かないけど、でも永遠に続くような気分にさせてくれるのが夏。大事に過ごしたいです。
(今日のタイトル: doin' time/Lana Del Rey)
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